この講座で学べること
日本の出生数は年間平均にすると2.5万人ずつ減少していて、最近さらに少子化が加速しています。
日本の人口はピーク時の2017年には約1億2800万人でしたが、今世紀末までに5300万人以下に減少すると予測されています。
人口が減ること自体が一概に悪いこととは言えないのですが、現役世代が高齢者を支える社会保障制度が成り立たなくなることは問題です。
2060年の予測人口は9284万人ですが、このうち65歳以上が38.3%です。5人に2人が高齢者ということになるのです。
高齢者が増え続け、数が少なくなっていく若者の負担が増えることで、経済的に苦しくなり子供を持てなくなるという悪循環に陥る可能性もあります。
少子化問題については「少子化と地方創生」の講座で詳しく見ていきました。
都会の待機児童や日本の少子化問題を緩和するためには地方が女性、特に若い女性を引き止め、惹きつけるところであるべきということを学びました。
その背景として、いくら地方で出生率が上がっても出産予備軍となる女性が地方から都会に流出してしまうため、子供の数は減りつつけるという状況があります。
若い女性が地方から都会に出ていくことは、地方衰退や都会の一極集中だけの問題にとどまらず、日本全体の少子化や人口減少の原因となっているのです。
とはいえ、女性に「子供をもっと産んで」「よき母親になって」「夫を助けて家庭を大切に」はたまた「社会進出してもっと仕事して」と都合のいい要望ばかりしても、問題は解決しません。
若い女性がどうして地方から都会に出ていくのか、それを止めたりペースを緩める方法があるのかを理解できなければ解決法はわかりません。
逆に都会から地方へ女性が戻ったり移ったりするためにできることはあるのかということも考えないといけないでしょう。
日本では政府や自治体などの意思決定者に女性が少ないためか、当事者の視点から遠く離れた、的の外れた考えや政策が目につきます。
これでは、当の女性にそっぽを向かれてしまうのも無理はないでしょう。
ここでは、地方創生にやまつわる、女性の実態や背景、問題点について女性の視点や生の声を交えてみていきます。
その実態と問題点を理解したうえで、地方創生の中心に女性問題を置くことのメリットを考えます。
これは、何も女性のみならず、男性や子供など、国民みんなが幸せになる社会を作るための視点です。
さらに、過疎や一極集中、少子化や人口減少など、日本社会が直面する、より広い問題への解決策としてのカギともなる重要な政策分野でもあります。
すぐに実行できる、具体的な取り組みについてのヒントとなるような、各国の事例も交えてみていきます。
地方や国の政策を担う人だけでなく、地方衰退、少子化、過疎、待機児童、男女の働き方など、幅広い分野において問題意識を持っている一般人にも役立つ内容です。
この講座は次のレッスンからできています。
Lesson 1 少子化問題
Lesson 2 若い女性のライフコース
Lesson 3 女性の教育機会
Lesson 4 女性の雇用機会
Lesson 5 女性が地方を出る理由
Lesson 6 女性を生かす地方創生のメリット
Lesson 7 具体的な方策(教育、アプレンティス)
Lesson 8 具体的な方策 (就職、地方自治体、地方議会)
まとめ
【復習クイズ】
それぞれのレッスンの後に復習のためのかんたんクイズを加えました。
レッスンの内容を理解したかどうかをチェックしてみましょう。
【文書・ビデオ・音声教材】
この講座はテキスト文書で読むこともできますが、それをまとめたビデオも用意しています。
(カリキュラムの最後をごらんください。)
ビデオはスライドと音声でレッスン内容を説明していますので、ビデオとしても音声だけでもご利用になれます。
お好きな方法で読んだり見たり聞いたりしてください。